『ランチェスター思考』福田秀人:弱者のための戦略論
本日の書評はこちら。
結構有名なランチェスター思考ですが、Kindleの月1冊無料に惹かれてやっと手にとることが出来ました。こういう分厚い本もサクサク読めるのがKindleの良い所だと思う。
シェアの目標数値
そもそもランチェスター思考というのは、「売上ではなく市場におけるシェアの値を目標値に設定するべきだ」という発想です。
例えばインターネット業界とかで、市場が伸びててもシェアが縮んでいるとマズいし(ここは弊社頑張りたい)、逆にビール業界とか縮小しててもシェアが伸びてれば良いことですよね。
だから企業はあくまでも自社製品のマーケットの中でのシェアを追求するべきなのですが、じゃあどれくらいのシェアを獲ればいいのかという目標値が必要になります。
ランチェスター思考はその数値に戦争における理論を適用して、
上限目標値:74%(絶対的な独走状態、検索エンジンにおけるGoogleのシェアぐらい)
安定目標値:42%(トヨタ、日本生命など、業界トップ企業のシェア目標値)
下限目標値:26%(広告業迂回における電通のシェアぐらい)
という3つのシェアをマーケットにおけるシェア目標値としています。
この目標を達成する上で、どの地域やターゲットであれば強豪に勝てるのかを分析することが戦略になります。
そして弱者の場合は地域でナンバー・ワン→得意先でナンバー・ワン→商材でナンバー・ワンの順に狙っていくことがセオリーになります。
デジタル広告を売っていると東京ばかりに目が行きがちで、地域という言葉を忘れそうになるけれど、もちろん地方にも広告主はいるわけだし、マーケットは存在するわけです。
だから自社の拠点を活かして他社の広告と差別化できる要素を見つけていかなきゃ、相対的なポジションが落ちていくだろうなー。むしろ自社の場合、地方戦略こそが勝ちにつながる唯一の道では?と考えさせられるされる本でした。
売上ではなくシェアに目を置くことで見えてくるものもるんですね。
またね!