『新しいメディアの教科書』佐々木俊尚:近年のウェブメディアを取り巻く情勢まとめ本
本日の書評はこちら。
毎日新聞社、アスキーを経て、現在はフリーのジャーナリストとして活動する著者が、元記者の視点から近年のウェブメディアを取り巻く情勢についてまとめてくれています。
一番記憶に残ったのは、コンビニとレストランの話です。
今までは自社メディアに、人を集めれば良いだけでした。良いコンテンツを作って、ネット上の導線もそれなりに整備しておけば集客できました。
それはまさに多少辺鄙なところにあっても、多くのお客が集まるレストランみたいに。
しかしフェイスブックやtwitterといった巨大SNSの登場によって、ネットメディアはこのレストラン型からコンビニ型に変化を迫られています。
圧倒的なユーザー数を持つ各プラットフォームごとの特性やアルゴリズムを理解して、記事が表示されるよう、読まれるよう工夫しなければなりません。最近流行ってるインスタント記事などもそのひとつです。
まさにユーザーがいつでも素早くアクセスできる、コンビニのように。
本書ではこういったトレンドと、バズフィードなどの新興メディアの動き、またそれに追随する既存の新聞社のありようがまとめられていました。
個人的にはDeNAを引き合いに出した、
「低クオリティコンテンツ」+「配信テクノロジー」+「ディスプレイ広告」から、「高クオリティコンテンツ」+「配信テクノロジー」+「ネイティブ広告」への移行も気になります。
自社もまだまだディスプレイ広告中心なので。
そして日本版のバズフィードがここからどうマネタイズに向かっていくのか注目です。
ではでは。