BUMP OF CHICKEN 「TOUR 2017-2018 PATHFINDER」/BUMPはいつだって今を全肯定してくれる
最近、自分の中でBUMPのイメージが変わってきた。
BUMPが流行ったのは確か、自分が中学か高校くらいの時だった。当時ガラケーで作ったホームページに「藤くんは神」とか、stage of the groundの歌詞を書いたり、あるいはアーティスト写真に歌詞を載せて貼っつけた画像が沢山あった。
そして当時の僕にとってバンプは「物語を紡ぐバンド」という印象だった。
ガラスの眼をした猫、ライオンとタンポポ、迷子になった男。
バンドサウンドに乗った音の物語は、当時の僕の心を引きつけてやまなかった。
だけど最近は少し印象が変わってきた。
ひとことで言うと、「過去に思いを馳せ、未来を思いながら、今を全肯定してくれるバンド」だ。
過去と未来と現在の時間軸を行ったり来たりしながら、この瞬間を全肯定する音楽。それが今のBUMP OF CHICKENではないか。
その傾向はこのツアーの前にリリースされた曲に、色濃く現れている。
例えば『記念撮影』。
昔記念に取った写真を眺めながら、かつて夢見た未来の延長に今の自分はいるのかと問いかける。そして例えそこにいなくたって、迷子でも大丈夫だと、どこへでも行けると思うと歌う。
かつての自分が思い描いた未来と今のズレを、優しく許してあげるような、そんな淡く撫でるような曲である。
ミスチルにも近いものが言えるが、やっぱり僕は音楽に無限の肯定感を求めている気がする。
ミスチルはネガティブを受け入れてポジティブに今を肯定する。
BUMPは過去を受け入れて、未来を思って、今を肯定する
かつてファンに本気出して全力でライブを楽しめ、俺らもステージから見てるから、と言っていたバンプが、知らない曲があってもいいとか。周りに合わせて自分のリスムでノッてみてとか。しんどそうな人がいたら助けてあげてねとか言っちゃったり。
なんだもう優しくなったなぁ。
またライブいこう。